初めて目が合った時、
一瞬、世界中の時計が止まった感じがしたわ。
誘惑の扉が開いた瞬間。
こんな夜は、冷たい夜は、貴方に会いたくなるわ。
今夜は、誠実でまっすぐな貴方を思って赤ワインを飲みながら、
“Le jazz Noir”で心の寂しさを埋めるわね…。

1.「Everytime We Say Goodbye」

貴方と会う日は
朝から胸が張り裂けそうなのよ。
知ってたかしら？
ヴァレドラマルヌの土地の
香りがするシャンパンを片手に
甘い眼差しで
私を心地よく包んでくれる貴方。
腕の黒い時計に目をむけないで…
ねー貴方の時計
次に会う時まで、
私が持っていていい？

2.「Somebody Loves Me」

えっ？この曲？
キートンの白いシャツ、
子どもような笑顔で私を見つめないでよ。
わかったわ。歌ってみるわ。
静かで謎めいたドラムからはじめたのよ。
どうかしら？
ボタンに手をかけないで…
ガロロマン時代に掘られたカーヴ、
1734年創業のロゼを
飲んでからで…

3.「I Love Paris」

かつて芸術家たちが集まっていたモンパルトルに
ひっそりと佇む美術館に来たのよ。
19世紀末から20世紀初頭、
アーティストの香りがまだ残ってるいるのね。
この時代に貴方に会っていた気がするわ。
数多の芸術家たちが集う店で
クラリネットを聴きながら、
きっとサンジュリアンの赤を飲んでたわね…

4.「Moonlight Serenade」

貴方が住んでいる街に
一人で上質の休息をしに来たのよ。
貴方に会えないのはわかっているつもり。
でも本当はすごく会いたいのよ。
大切な日だから、
1日ホテルの部屋にいるわ…
暗闇の中、蝋燭のひかりが綺麗。
貴方の好きなボーヌロマネ
悩ましくも官能的…
私の歌声、届くかしら？

5.「So In Love」

貴方に出会ったのは何年前かしら？
秘密の囁き、センス溢れる貴方に一瞬で心惹かれ、
“人を愛する”ということを学んだわ。
貴方の粋な生き方が私を変えたの。
タオルミーナの夜は賑やかよ。
サンドメニコパレスから写真は届いたかしら？
グラッパを口に含んで
貴方の肌を身体で感じるわ…

6.「It's A Sin To Tell A Lie」

貴方って嘘をつかない。
本当につかないのね。
最初は驚き、そして傷ついたことも何度かあったけど、
最近、やっと貴方のことが
少しずつわかってきたわ…
初めての喧嘩をしたわね。
ハバナを旅してきたの。
ヘミングウェイのアトリエで
正直に生きている貴方に気づいたの。
アイ村の土地の香りがするシャンパンで仲直りね。
ベースからなの。聴いて…

7.「What A Difference A Day Made」

会えないと聞いていたから、
ブルーな日が続いていたの。
だから会えるようになったのは夢みたい。
貴方が友達を紹介してくれたのも初めてね。
嬉しかったわ。
君の素晴らしさを僕はわかっているよと言ってくれたこと、
一生忘れないわ。
謙虚で品格がある貴方。
いつかランカスターホテルのバーへ行きましょう。

8.「You Don't Know What Love Is」

どうして彼女だったのかしら？
貴方はどんな人に出会って
どんな恋をしてきたの？
昨夜の貴方は酔いすぎよ。
見たくなかったわ。
心が痛く、息ができなかった…
愛とは何かを
貴方は今まで知らなかったのね。
心に勇気を持って貴方に言ったのは、
愛してるからなの。
僕の人生は間違っていたなんて…
優しいお返事。
とろけるような貴方の肌触り…
1958年のムートンを近々
開けましょうね。

9.「You And The Night And The Music」

バッグが壊れたの？
何かいい事がきっと起こるはずだから、大丈夫よ。
私にはわかるの。
次のプレゼントは素敵なケースにするわね。
悩まないで…
私が貴方を支えるから
幸福を感じて…
ね～
歴史をたどりながら歌うから
目を閉じて聴いて…
ジプシー色のカルバドスが
ドラマティックね。

10.「I'm In The Mood For Love」

信じることがどれだけ大切かを教えてくれたのは貴方。
パリからボルドーへ…
そして神様からのプレゼントに会えたのよ。
旅慣れた貴方に
艶やかな2014年の赤を買って帰るわね…
夢へと続く扉へ。

11. 「Smoke Gets In Your Eyes」

ノートルダム大聖堂の
シャガールの絵のブルーが綺麗…
すぐに貴方を思い出したわ。
近くのフレスコ画が描かれている
小さな教会にも来たのよ。
だって貴方の夢を知るためなのよ。
貴方の幸せが私の幸せだから。
切ないオルガンが目にしみるでしょう…
二人の未来に乾杯しましょう。
永遠に貴方といることを誓うわ。